株式投資のスキルは上がらないけど、モチベーションだけは上がる小説
2017/12/20
僕が今まで読んだトレードを題材とした小説の中でおススメの物を紹介したいと思います。
読んでも投資スキルが向上したりはしませんが、俺も儲けてやるぜ!っていうやる気だけは出てくると思います。
株をやっている人なら楽しく読める物が多いと思いますので、暇つぶしに何か一冊欲しいなと言う時の参考にでもして下さい。
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おすすめ小説
1位:波の上うえの魔術師
池袋ウエストゲートパークの原作者、石田衣良さんの波の上うえの魔術師が今の所一番おススメです。
フジテレビでドラマ化された「ビッグマネー!〜浮世の沙汰は株しだい〜」の原作でもあります。
トレードと言うよりも株価操作がメインになってしまい、若い主人公がトレードの魅力に惹きつけられながら成長と言うか、変わっていく青春物語的な要素が強くなっています。
小説ではワクワク感を出すためには普通ではありえない事を書かないといけません。
だからと言って現実的で無さ過ぎるとトレードの面白さが伝わらないと思うのがこのジャンルの難しい所だと思います。
集中して一気に読める面白さ、現実離れし過ぎて興ざめする部分の少なさなどから、波のうえの魔術師はその点のバランスがとても良いのだと思います。
2位:ワールドエンドエコノミカ
ラノベになるのでかなり軽く、漫画を読んでいる感覚になると思います。
ラノベ特有の言い回しのまどろっこさや無駄な表現の多さにより、物語の進行が遅くモヤモヤする部分もちょっとあります。
それでも読み物としてはかなり面白いです。
ワクワク感と現実離れし過ぎていないかのバランスも上手く取れているいます。
月面生活というSF的な設定と、けっこう地味なトレード内容。
すでに株をやっている人のモチベーションは上がらないかもしれませんが、株をやった事ない人が興味を持つには良い小説だと思います。
特に学生さんなど若い人達に読んで欲しい物かもしれません。
3位:世紀の空売り
映画「マネー・ショート」の原作です。
サブプライムローンの破綻、リーマン・ショックについて書かれたノンフィクション。
あの時に何が起こっていたのかがわかります。
ただし映画で見た方が面白い。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GSQZWCU
4位:流星たちの宴
バブル当時の仕手株に関わる男達の話。
ファンダメンタルもテクニカルも無く、情報がすべてみたいな投資話なので、今ネットで株をやっている僕らからすると同じ株でもまったく別の物としか思えない。
でもお金に対する興味や執着心を持たなければいけないのはいつの時代も変わらない物だなとも思う。
大金を掴んでやろうぜという気になる。
デイトレーダーを題材にした物よりも仕手株を題材にした小説の方が多いのは人間関係が描けるからかもしれない。
5位:リスクテイカー
川端裕人氏の2003年の作品です。
波のうえの魔術師もワールドエンドエコノミカもそうなのですが、リスクテイカーも青春物語的な要素があります。
三人の若者がトレードを経て成長していく、マネーとは何なのかという疑問と向き合っていく。
サラリーマンでは無く、フリーで生きている僕みたいな人間にとってマネーと言うのは価値その物とは言いませんが、自分を守ってくれる大切な物という事を気づかせてくれます。
6位:ビット・トレーダー
作者の樹林伸さんは金田一少年の事件簿やサイコメトラーEIJIの原作者です。
天樹征丸とか安童夕馬とかいろいろ名前を変えて活動しているのでピンとこないかもしれませんが。
主人公はデイトレーダーとして才能は無さそうなのに稼いでいるし、反社な事件にいろいろ巻き込まれるしで現実感は全くない。
発売は2007年なので、ITバブル崩壊後すぐに書かれているからでしょうから、株に対してあまり良い印象を持っていない気がします。
最後も儲けを気にしない、株を辞めて穏やかな生活をするんだと言った感じになってますし。
どんな事しても稼いでやるんだ!夢を掴むんだ!という目標に向かって書かれてはいないのでモチベーションは読んでも上がりませんね。
とは言え株やってる人には暇つぶしの小説としては悪く無いと思います。
僕は飛行機の中で読ませて頂きました。
7位:ブラック・ヴィーナス
第14回(2016年)の『このミステリーがすごい!大賞』で大賞を受賞した作品です。
読み始めたら止まらなくなってしまい、数時間で一気に読破してしまいました。
株取引を中心とした物語なのですが、トレード自体に関する描写はほとんどなく、ブラック・ヴィーナスがただただトレードが上手いと言う前提で話が進んできます。
お金をたくさん稼げるならそれがトレードで無くても物語はあまり変化が無さそうです。
株取引での刺激の様な内容はほぼ無いので、これを読んだからと言ってモチベーションが上がったりはしないでしょう。
ただこんなに簡単に稼げるなら株を始めてみたいと思ったりする人はいるかもしれませんが。
主人公に「金持ちになってやるんだぜ!」って思いが無い作品はモチベーションをあまり上げてくれないので、面白かったけど順位は低めにしました。
8位:ウルフ・オブ・ウォールストリート
ウォール・ストリートと言う言葉からは想像できない様な内容でガッカリ。
ランキング付けしちゃってますが株が好きな人ならどの本もそれなりに楽しめると思います。
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経済小説
お金の事や経済の事を題材にした小説と言うのは多いのですが、トレーダー的な物はとても少ないです。
会社乗っ取りだとか、銀行が破綻するとか、ヘッジファンドが悪さしちゃうとかばっかりです。
そっち方面の小説も読んでみたりしているので紹介します。
マネーロンダリング
タックスヘイブン
日本国債
元債券ディーラーの幸田真音さんが書いた日本国債の売買に関する小説です。
トレードと言うよりも社内外での人間関係を元にしたサスペンスみたいな感じになっています。
ヘッジファンド
日本国債と同じく作者は幸田真音さん。
ヘッジファンドを題材にした小説の中では個人のトレードや心情に焦点があたっているので、個人投資家からも距離が近いかも知れません。
巨大投資銀行
投資銀行に勤める人の日記みたいな感じで、彼らがどんな仕事をしているのかなんとなくわかる作品です。
著者の黒木亮氏は三和銀行→ロンドンの証券会社→三菱商事ロンドン現地法人と渡り歩いた人だそう。
株主総会
株式会社に関する法律的な話がほとんどでトレードの話は全くないです。
そもそも作者の牛島信さんは弁護士。
eの悲劇
主人公の警備員が元証券トレーダーだったというだけで株の話はほとんど無し。
今後も読んだらどんどん追加していきます。
他におススメの本があったら教えて下さい。